1.屋根塗装を行う3つのメリット
屋根塗装を行うメリットは、主に以下の3つです。
- 遮熱性能・断熱性能が向上する
- 節電効果が期待できる
- 屋根材の耐久性が上がる
それぞれ、屋根塗装によって具体的にどのようなメリットが期待できるのか紹介します。
1-1.遮熱性能・断熱性能が向上する
屋根塗装の際、高機能な塗料を塗布することで遮熱性能や断熱性能の向上が期待できます。
たとえば、遮熱効果のある塗料は太陽光線を反射し、夏場の室温上昇を抑制します。建物内にいる作業員が快適になるほか、倉庫の保管物や畜舎の家畜が高温にさらされる状況を防止することが可能です。
断熱効果のある塗料は、室内と室外の熱移動を抑制するため夏場には涼しく、室内に熱源がある冬場には部屋を暖かく快適な温度に維持します。
高機能な塗料の断熱効果がどれほどのものか、一例として弊社が販売する『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』を用いた試験の動画をご紹介します。一般水性塗料を塗布した金属板、ならびに断熱塗料を塗布した金属板の上に氷を置き、加熱時の溶解スピードを比較しているので、ぜひご参照ください。
この実験から、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)を塗布することで、金属板の表と裏の熱移動が抑制されていることが分かります。
作業員が働く工場の場合、快適性の維持は作業効率に関わる重要な要素です。また、暑さは畜舎にいる家畜にとってもストレスとなり、猛暑によって以下のような問題が懸念されます。
昨今、異例の猛暑となる年も珍しくないため、作業員が働く工場や倉庫、家畜のいる牛舎や鶏舎の快適性を保つにあたって、断熱塗料を用いた屋根塗装は活躍が期待されます。
1-2.節電効果が期待できる
遮熱効果によって太陽光を反射し、室温上昇を防ぐことで、夏場は冷房設備による室温調整が効率的になります。温度設定を低くしなくても建物内が適温に保たれるため、冷房設備の運用による電気代の節約が期待できるでしょう。
一方の断熱効果は、冬場に使用する暖房設備の運用を効率化します。遮熱効果と断熱効果を備えたWAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)を用いた試験では、屋根(冬場のみ屋根と室内)に塗料を塗布することでエアコンを稼働させた際の電力消費量が削減できることを確認できました。
夏場は15%、冬場は21.5%の電力消費削減を達成しており、より少ない電力で建物内を快適に保つことができています。以上の結果から、屋根塗装は節電効果をもたらすことが分かります。
1-3.屋根材の耐久性が上がる
屋根へ新たに塗料を塗布することで、屋根部分の塗膜のひび割れや剥がれを修復できます。
塗膜の欠損場所から雨水が浸水すると、工場や倉庫などの構造材である鉄骨には錆が生じるため、建物の寿命を縮める懸念があります。万が一、屋根から建物内に雨漏りすることがあれば、工場に設置された機器や倉庫内の物資に被害が及ぶでしょう。
機器に水気が入り込めば故障の原因となるため、場合によっては大きな損失を招きます。また、倉庫に保管している商品が濡れてしまうと出荷できなくなり、濡れていることに気づかないまま出荷してしまえば取引先や顧客との信用問題に発展します。
屋根塗装により屋根材を修復し、耐久性を高めることで以上のトラブルを防止できるのです。
2.屋根塗装のデメリットとは?
塗装に費用がかかること、一定周期で塗り替えが必要になることをデメリットとする意見もありますが、屋根を塗装する以上、当然のこと塗装費用や維持のための手入れは発生します。そのため、屋根塗装を行うことそのものについて、あえて「デメリット」というほどの不都合はありません。
しかし、屋根塗装に用いる塗料によって、以下のようなデメリットが生じるケースはあります。
- 機能、耐久性に優れた塗料ほど費用がかかりやすい
- 遮熱効果・断熱効果により冬場に自然光だけでは部屋が暖まらなくなる
一般的に、多くの機能を備えており、耐用年数(塗料としての効果を発揮する期間)が長いほど、塗料にかかる費用は高くなります。くわえて、塗布作業に高度な技量を求められる塗料を選んだ場合、技術力の高い職人を登用することになり作業費用が割高になる可能性もあるでしょう。
また、屋根塗料に遮熱効果のある塗料を使用した場合、太陽光線を反射してしまうため冬場に太陽光のみで室内を暖めることが困難です。暖房器具を使わない前提であれば、無塗装の屋根よりも室内温度が低くなってしまう点はデメリットだといえます。
3.屋根塗装を行うとき注意すべきポイント
ここまで主に遮熱効果や断熱効果を備えた塗料を用いた、屋根塗装について解説してきました。建物内の適温維持や節電効果、屋根部分の耐久性向上など、多くのメリットを実現する屋根塗装ですが、塗装によって必ずしも望んだ効果を得られるわけではない点にご注意ください。
たとえば、すでに屋根部分へ遮熱効果や断熱効果の高い塗料を塗布していたり、断熱材を入れていたりする場合には、新たに塗布した塗料の効果を実感しづらいケースがあります。
とくに断熱性能に関しては、優秀な断熱塗料を使用しても断熱材ほどの効果を得られないため、断熱塗料は「断熱材を使えない環境下で断熱効果を求める場合」に適した選択肢です。
4.屋根塗装の選択肢としての「断熱塗料」
工場や倉庫、牛舎や鶏舎の屋根を塗装する際、機能の有無や費用面が塗料選択の選択基準になります。
機能のない塗料ほど安価であるため、一見すると投資対効果の観点では無機能な製品が優れているように思えますが、実際のところ工場や倉庫などの建物は「断熱塗料」がもっとも投資対効果に優れると弊社は考えています。
4-1.住宅と工場や倉庫の違い
前述したように、断熱塗料は場合によって効果を実感しづらいケースがあり、とくにその傾向は住宅に当てはまります。近年の住宅は、設計段階から断熱性能を意識されており、初めから断熱材を使用している場合も多いからです。
一方で工場や倉庫、牛舎や鶏舎はスレートや鋼板など、断熱性能の低い屋根材を使用していることが多く、無塗装であることも珍しくありません。このような条件に該当し、なおかつ断熱材が入っていない場合には、断熱塗料の塗布によって適温の維持に効果を発揮しやすいのです。
そのため、すでに断熱性能が高められている住宅よりも、遮熱性能や断熱性能の低い工場や倉庫などの方が、断熱塗料の塗布による投資対効果を実感しやすいといえます。
建物の規模が大きいほど、冷暖房設備の節電によって削減できる費用額も大きくなりやすいため、その観点でも工場や倉庫などへの屋根塗装は高いパフォーマンスを期待できる施策だといえるでしょう。
4-2.工場や倉庫に適した断熱塗料のご紹介
弊社が販売するWAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)は、セラミックスによる遮熱効果と断熱効果を備えた国内外で特許を取得している塗料です。カラーバリエーションの広さでは、一般的に販売されている機能性のない塗料に劣りますが、機能性を検証する試験では優れた結果を出しています。
WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)の遮熱性能・断熱性能は、塗膜内に含まれるセラミックスにより実現しているものです。以下のイメージのように、遮熱と断熱の作用により建物内部にまで熱エネルギーが浸透することを防ぎます。
夏場の試験において、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)を塗布したプレハブ倉庫の屋根は、無塗装の屋根と比べて19.5℃も低い表面温度を実現しています。
WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)の場合、屋根塗装により室内温度は約3℃以上の低減が可能となっており、夏場に室温が3℃低減すると約15%の節電になるといわれています。
実際、夏場・冬場のエアコンによる電力消費量を比較する試験では、夏場に15℃、冬場に21.5℃の節電効果が確認されました。これまでに遮熱や断熱対策を講じたことのない工場や倉庫は、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)の塗布によって効果を体感できる可能性があります。
遮熱効果・断熱効果と、それにともなう節電効果のほか、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)はつぎの点でも優れた検証結果が確認されました。
性能・効果 | 概要 |
防露性能 | 壁面に塗布することで、カビの原因となる結露の発生を防止する |
不燃性能 | 200℃の環境下に1時間さらされた状態でも割れ・膨れ・剥がれ・光沢の低下が起こらない |
安全性能 | ホルムアルデヒドフリーであるため、屋内外を問わず無制限に塗布できる |
空気質改善 | 塗布部分の静電気を抑制し、汚れの付着やアレルゲンの発生を抑える |
建物の耐久性や人員の安全性の観点から、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)が重要な効果を備えていることが見てとれます。
遮熱効果・断熱効果以外の効果については、国内の代表的な断熱塗料と比較しつつ、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)について解説している以下の記事をご参照ください。
5.まとめ
屋根塗装によるメリットは多く、とくに遮熱や断熱対策を行っておらず、適温を保つことが難しい工場や畜舎は断熱塗料の塗布によって快適性が向上します。そして工場や倉庫で働く作業員、牛舎や鶏舎で育てられる家畜にとって快適な環境を用意することは、生産性の改善につながります。
建物が抱える課題を解決するために、高機能塗料を用いた屋根塗装を検討されている場合は、ぜひ弊社が販売するWAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)をご検討ください。