牛舎(畜舎)の遮熱対策は内部・屋根・側面にしよう!暑さに弱い家畜を守る方法
牛舎(畜舎)の遮熱対策は内部・屋根・側面にしよう!暑さに弱い家畜を守る方法
#08
断熱塗料の豆知識

牛舎(畜舎)の遮熱対策は内部・屋根・側面にしよう!暑さに弱い家畜を守る方法

Supervised by WAKO Co., Ltd.
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猛暑が続き、牛舎・畜舎の暑さ対策に悩む畜産農家・酪農家が増えています。

急激な暑さは家畜の熱中症や死亡を招き、ひいては生産量の悪化に繋がります。大切な家畜を守り生産量の悪化を防ぐためにも、畜舎の暑さ・遮熱対策を徹底しましょう。

この記事では、畜舎の暑さを防ぐ具体的な遮熱対策を3つご紹介します。コスパが良いおすすめの方法もあわせてご案内していくため、畜舎全般の遮熱対策としてご参照ください。


1.牛・豚・鶏などの家畜は暑さに弱い!牛舎・畜舎の遮熱対策が必須

人間同様、牛・豚・鶏などの家畜は暑さに弱い生き物です。

特に高温多湿の日本は、暑さによってストレスの影響を受けやすいと言われています。乳牛であれば乳量が落ち、食用家畜は食欲が落ちて痩せてしまいます。採卵鶏の場合は採卵量が減ったり、殻が薄くなったりする可能性があります。つまり暑さは、すべての畜産の品質と生産量に悪影響を及ぼすのです。

加えて、近年は温暖化による異常気象が続いており、熱中症になった家畜が死に至るケースも出てきました。家畜の死亡は畜産農家・酪農家によって大きな損失です。家畜が1日の大半を過ごす畜舎の遮熱対策は、ますます重要な課題になってくるでしょう。


2.牛舎・畜舎の遮熱対策は

牛舎・豚舎・鶏舎といった畜舎の遮熱対策の基本は、畜舎内の温度を下げること。
温度を下げる方法は、大きく分けて以下の3つです。

  • 畜舎の「内部」対策
  • 畜舎の「側面」対策
  • 畜舎の「側面」対策

それぞれ、具体的な方法を解説していきましょう。

2-1.畜舎の内部対策は3つ

  1. 冷房:畜舎用の大型エアコンを設置する
    畜舎内部の温度を下げる主な方法は、以下の3つです。
  2. 散水:スプリンクラーやミスト装置で畜舎内に水をまく
  3. 送風:畜舎用の大型扇風機で空気を循環させたり、風を家畜の体にあてたりする
1の冷房(エアコン)は電気代がかさむ可能性がありますが、てっとり早く室温を下げるのに有効な方法です。一方、2の散水や3の送風の場合、単独では効果を発揮しにくいので気をつけましょう。

散水は水が蒸発することで冷却効果を見込める方法です。水をまくだけでなく蒸発させる必要があるため、送風とセットで行うようにしましょう。

送風も同様で、扇風機だけで大幅に室温を下げる効果は期待できません。送風はエアコンや散水とセットで使ってこそ高い効果を発揮するため、うまく組み合わせることが大切です。


2-2.畜舎の屋根対策は3つ

灼熱の太陽光が照りつける真夏の屋根は、表面温度が50度を超えることもあります。太陽光で暑くなった屋根を冷やすことで、畜舎内の温度を下げる効果が期待できます。屋根の温度を下げる主な方法は、以下の3つです。

  1. 塗装:断熱・遮熱効果のある塗料や工業用石灰を屋根に塗装する
  2. 断熱材・遮熱材:断熱・遮熱効果のある材料を屋根に施工する
  3. 散水:スプリンクラーやミスト装置で屋根に水をまく

1の屋根塗装や2の断熱材・遮熱材の施工では、どのような塗料・材料を使うかによって効果が大きく変わります。

たとえば1の塗装の場合、石灰は低コストですが剥がれやすく、断熱塗料ほど温度を下げる効果はありません。一方で断熱塗装は、石灰よりコストがかかるものの剥がれにくく、耐久性があります。高機能塗料を選べば、石灰よりも室温を大幅に下げる効果が期待できるでしょう。

2の断熱材・遮熱材も多種多様にあるため、畜舎の屋根に適したものを選ぶことが大切です。なお、1や2の方法にあわせて3の散水も組み合わせれば、屋根の温度上昇を防ぐ効果をより高めることができます。

2-3.畜舎の側面対策は4つ

畜舎の内部と屋根に加えて、畜舎の側面にも遮熱対策を施せばより高い効果を期待できます。壁や窓、入り口といった畜舎側面にできる対策は以下の4つです。
  1. 換気:天窓・地窓・入り口を開放し、換気を十分に行う
  2. 太陽光を遮る:壁にひさしや遮光ネットを設置し、直接太陽光があたらないようにする
  3. 塗装:断熱・遮熱効果のある塗料や工業用石灰を側面に塗装する
  4. 断熱材・遮熱材:断熱・遮熱効果のある材料を側面に施工する

1の換気は、室内のエアコン・大型扇風機による送風とあわせて行うと効果的です。畜舎管理によって入り口の開放が難しい場合は、2の物理的な方法によって太陽光を遮る方法もあります。畜舎内の温度上昇要因である太陽光を遮ることは、有効的な遮熱対策の一つです。

3と4は、屋根対策と同じ方法です。屋根に塗装や断熱材の施工などする場合は、あわせて側面にも施工すればより高い遮熱効果を得られるでしょう。


2-4.【あわせて行いたい】家畜管理対策

畜舎の遮熱対策では、物理的な方法とあわせて家畜管理の見直しという形でも行いましょう。

たとえば家畜の密飼いを避け、十分なスペースを確保するだけでも家畜のストレスを軽減できます。暑さによって食欲が低下している家畜には、涼しい時間に飲み水を与え、エサの量を増やして採食量が減らないように調整するといいでしょう。

生産量を保つためにも、家畜の飼育環境や管理状況は定期的に見直すことが大切です。


3.牛舎・畜舎の遮熱対策のおすすめはコスパ抜群の断熱塗料

牛舎・畜舎の遮熱対策のうち、特におすすめの方法は「断熱塗料」の塗装です。

断熱塗料は畜舎内の温度を下げるだけでなく、節電効果や補助金活用といったメリットがあります。ここでは、牛舎採用実績のある弊社断熱塗料『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』を元に、断熱塗料のメリットや期待できる効果、補助金活用について解説していきます。


3-1.断熱塗料のメリット

断熱塗料のメリットは、以下5つです。
  • 畜舎内を快適な温度・湿度に保つ
  • 扇風機やエアコンの空調代を削減できる(高い節電効果)
  • 10年以上の耐久性が期待でき、何度も塗り直す必要がない
  • 屋根や側面への塗布により、建材の劣化を保護する効果もある
  • 補助金を活用できる可能性がある

断熱塗料は、熱伝導を抑えて太陽光線を反射する性能を持った高機能塗料です。一度塗装すれば、電気代をかけずに長期にわたる断熱効果と節電効果を得られます。耐久性があり建材の保護にもなるため、数ある遮熱対策の中でも費用対効果の高い方法と言えるでしょう。補助金を活用できれば、導入時のコストを抑えることも可能です。

3-2.牛舎採用実績がある断熱塗料「WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)」

弊社が販売する『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』は、国内外で特許を取得している高機能断熱塗料です。牛舎で補助金を活用した採用実績があり、畜舎全般の環境改善効果が期待できます。

過去の検証結果では、無塗装の牛舎屋根に塗装したところ、屋根の表面温度を約30度下げることが確認されています。


<『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』の舎断熱効果検証事例>

  • 塗装前:無塗装の牛舎屋根の表面温度66.2度/平均乳量1頭当たり32.7キロ
  • 塗装後:断熱塗装後の牛舎屋根の表面温度35.3度/平均乳量1頭当たり33.7キロ

上記の場合、断熱塗装によって牛舎屋根の表面温度を下げた結果、平均乳量が増加しました。このほか、パンディングの減少や乳牛の死廃減少、体調の維持にも改善効果があると評価されています。

3-3.補助金の活用について

畜舎の遮熱対策で断熱塗料を使う場合、国の酪農家支援による補助金を活用できる可能性があります。

弊社の断熱塗料『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』でも、材料費の2分の1を補助金で補填した塗装実績が多数あります。遮熱対策で断熱塗装を検討する際は、必ず補助金の利用有無を確認しましょう。

補助金は公募時期が決まっており、予定総額に達すると交付が打ち切られてしまいます。公募時期と募集要項を事前に確認しておきましょう。
畜産農家や酪農家に対する補助金・支援情報は、以下のページで確認できます。
令和4年度では畜産業振興事業の「酪農経営支援総合対策事業」において、牛舎で遮熱対策を行う際の補助金公募がありました。本事業はすでに受付終了していますが、来年度も公募される可能性があります。引き続き補助金情報をチェックしておきましょう。

過去の検証結果では、無塗装の牛舎屋根に塗装したところ、屋根の表面温度を約30度下げることが確認されています。


<令和4年度の補助金(すでに公募受付終了)>

  • 対象:牛舎の遮熱対策に購入・レンタルした資材・遮熱対策機器の費用
  • 公募期間:令和4年1月14日~2月14日
  • 補助率:費用の2分の1

4.まとめ

毎年のように続く猛暑は、家畜のストレスや熱中症、最悪の場合は死亡という事態を引き起こします。今後も温暖化による異常気象は続くとみられているため、早期の遮熱対策で畜舎環境を改善することが大切です。

牛舎を含む畜舎全般の遮熱対策では、畜舎の屋根や側面に断熱塗料を塗装する方法がおすすめです。高機能な断熱塗装は「塗るだけ」で畜舎の温度を下げるうえに、空調代の削減や建材の劣化保護といった複数のメリットがあります。

弊社の『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』であれば、一度塗れば約10年は塗り直しが不要で、ランニングコストもかかりません。国の補助金を活用すれば導入コストを抑えることも可能です。この機会に、コストパフォーマンス抜群の断熱塗料で畜舎環境の改善を検討してみてください。



当社について

株式会社WAKO ペイント事業部
WAKOオフィス

当社では環境保全やエコロジーをテーマに、特許を取得した機能性塗料の企画・開発・販売を手掛けています。
気候変動、エネルギー、人口増加、海洋汚染などの社会問題に企業が向き合うことが求められています。
船舶用防汚塗料、建築用断熱塗料、建築用遮熱塗料を通して、これらの社会問題解決の一翼を担って参ります。

ペイント事業部責任者井手 康博