地球温暖化が進み、今や多くの企業で環境保全や省エネ対策が欠かせないものになっています。SDGs対策とあわせて、どう取り組むべきか考えている企業は少なくないでしょう。
そんな中、省エネだけではなく異常気象対策やSDGsの達成にも繋がる「断熱塗装」が注目されています。
断熱塗装とは、建物の室温を快適な温度に調整する断熱塗料を、オフィスや工場の壁・屋根などに塗装すること。塗装するだけで室温を引き下げて省エネになるだけではなく、冷暖房費の削減やヒートアイランド現象の対策にも有効です。
今回は、企業のさまざまな課題を解決する断熱塗装について解説していきます。
1.地球温暖化で異常気象が常態化。注目が集まる断熱塗装とは
近年、オフィスや工場の屋根・壁に施す「断熱塗装」という省エネ対策に注目が集まっています。
注目の理由の一つは、集中豪雨や豪雪、猛暑といった異常気象の頻発です。ここ数年は毎年のように異常気象が発生しており、2022年にも東京都と名古屋で6月の最高気温を記録。梅雨にもかかわらず、歴史的な猛暑日が続出しました。こうした異常気象により、従業員の健康管理に頭を抱えている企業は少なくありません。
特に企業として気を付けたいのが、業務中に発生する可能性の高い熱中症です。環境省の熱中症環境保健マニュアル※によると、熱中症で緊急搬送される人は近年増加傾向。日本の夏はただでさえ蒸し暑いうえに、地球温暖化と都市化によるヒートアイランド現象があいまって、より過酷なものになってきているのです。さらに、異常気象の一因である地球温暖化対策として、多くの企業ではオフィスや事業に省エネ対策が求められています。熱中症対策に省エネ・SDGsの実現と、さまざまな課題が一挙に押し寄せてきている状態です。
このような背景があり、熱中症対策と省エネ対策が同時にできる断熱塗装が注目されるようになりました。
1-1.オフィスや工場に断熱塗装を施せる、断熱塗料の特徴
断熱塗装とは、建物の室温を快適な温度に調整する断熱塗料を、オフィスや工場の屋根や壁に塗装する方法です。
断熱塗料とは、塗るだけで室温を快適な温度に調整できる高機能塗料。
オフィスや工場の室温が上がってしまうのは、太陽光に照りつけられた屋根の熱が要因であることが多いです。そのため、暑さの要因となる屋根に断熱塗料を塗れば、外部から侵入する熱を防ぎ、室温を快適な温度に引き下げることが可能です。もちろん、屋根だけではなく外壁・内壁や天井への塗布もできます。
室温が下がれば結果として冷暖房効率が上がるため、省エネ・節電対策に繋がります。塗装代はかかるものの、毎月の冷暖房費を抑えられるためトータルコストを考えても費用対効果の高い方法と言えるでしょう。また断熱塗料は、都市部の建物の密集によって気温が高くなるヒートアイランド現象の緩和対策にも有効です。
さらに、弊社が販売する高機能な断熱塗料『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』には、副次的な効果として防音や結露抑制、高い不燃性能や空気の質を改善する効果も期待できます。企業として環境保全に通じる省エネ対策やSDGsの目標達成に取り組めるだけではなく、従業員の熱中症予防や防音・カビの発生を抑える結露抑制など、さまざまな課題を解決できる可能性を秘めているのが断熱塗装です。
2.【SDGs対策にも】断熱塗料は企業のさまざまな課題を解決できる
猛暑などの異常気象や環境保全・SDGs対策を考えている企業は、断熱塗装を検討してみるといいでしょう。断熱塗装には、企業のさまざまな課題を解決する効果が期待できます。
<企業にとって期待できる効果>
- 異常気象による職場環境の悪化を改善
- 上記に伴う従業員の離職抑制、労災防止
- 異常気象による冷暖房費の増加を抑制
- 都市部で発生するヒートアイランド現象の緩和
- 企業に求められる節電やSDGS目標の達成
- 副次的な効果として、防音・遮音・結露の発生防止効果も期待できる
特筆すべきポイントは、従業員に対するメリットと経営陣に対するメリットがそれぞれあることです。
屋根や壁に断熱塗料を塗装すると、外部から伝わる熱の侵入を防ぐことで表面温度を下げ、室内の温度を快適に保つ効果が期待できます。従業員にとっては快適な環境で業務に集中できるメリットがあり、生産効率の向上やモチベーション維持に繋がるでしょう。一方、企業にとっては冷暖房費を抑えて省エネ・SDGs対策ができるというメリットがあります。
また都市部の建物であれば、建築物の高層化や高密度化によって引き起こされるヒートアイランド現象の緩和対策にも有効です。日本は人口減少社会でありながら都市部のみ人口が集中しており、都会は異常気象に加えてヒートアイランド現象によって気温が異様に高くなっているという現状があります。ヒートアイランド現象の対策には風通しのよい建物構造・配置にすることや屋上緑化といった方法が挙げられますが、いずれも塗装に比べると費用がかかるうえに、工期も長くなりがちです。都市部から地方へのオフィス移転も、今すぐに実施できる対策とは言いがたいものがあります。
断熱塗装であれば、断熱効果のある塗料を屋根・壁・天井などに塗るだけで一定の効果が継続します。費用面・作業面ともに気軽に取り組みやすく、従業員に負担をかけることなく対策可能です。
3.企業に省エネや環境保全が求められている理由
そもそも、なぜ企業に省エネや地球温暖化のための環境保全が求められているのでしょうか。
その理由は、2020年に当時の内閣総理大臣であった菅氏が宣言した「2050年カーボンニュートラル」です。この宣言により、2050年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにする、脱炭素社会への表明が世界に発信されました。
もちろん、これまで地球温暖化に対する法整備が何もなかったわけではありません。2012年10月からは石油や天然ガスといった化石燃料に課税する「地球温暖化対策のための税(環境税)が導入されています。
個人の生活でも、環境に配慮した車に乗れば税優遇がある「エコカー減税」や省エネ性能の高い住宅を建築・購入すれば優遇される「住宅ローン減税」といった税制優遇があります。そのため、かねてから省エネや地球温暖化対策に対する意識は多くの人が持っていたのではないでしょうか。
そうした意識の高まりを決定的にしたのが、菅氏の宣言です。菅氏が所信表明演説で改めて世界に脱炭素社会を宣言したことで、省エネはより周知のものとして認識されるようになったと言えます。
2021年に施行された「改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)」では、複数の事業者が連携して省エネに対する取り組みを促進できるよう、見直しが行われました。同法には、直近10年間でエネルギー消費効率がほぼ横ばいになっている産業・業務部門の取り組み促進や、ネッツ通販でエネルギー消費料が増加している運輸部門の取り組み強化が盛込まれています。
また、菅氏の脱炭素に向けて具体的なロードマップをまとめた「地方脱炭素ロードマップ」には、公共施設や業務ビル、個人住宅の省エネ改修といった取り組みが記載されています。建築物から発生する二酸化炭素の抑制は、今後も省エネ対策の大きな軸になるでしょう。ただ、建築物の建て替えや改修には一定の費用と工期がかかるため、まずは断熱塗装で「塗る」ことから省エネ対策を始めてみることをおすすめします。
4.地球温暖化(環境保全)・省エネやSDGs対策に適した断熱塗料
弊社が販売する『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』は、国内外で特許を取得した高機能な断熱塗料です。
オフィスや工場・倉庫の屋根・壁に塗装するだけで外部からの熱の侵入を防ぎ、室内を快適な温度に保ちます。弊社が行った夏の屋外暴露試験では、WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)を塗布したプレハブ倉庫の屋根は、塗装前の屋根と比べて19.5℃も低い表面温度を実現しました。夏場に室温を3℃低減できれば約15%の節電になるといわれており、高い節電・省エネ効果が期待できます。
また、暑熱効果や省エネ効果だけではなく、結露の発生防止や不燃性能、安全性能、空気室の改善といった優れた検証結果も確認されています。安全性の高い塗料であるため、屋内外や業務時間内外を問わず塗布でき、業務に支障をきたすことなく施工可能です。
5.まとめ
省エネ対策やSDGsの実現など、企業はこれまで以上にクリーンな経営が求められています。
一方で、企業には従業員の安全と快適な職場環境を守る義務があります。特に近年は異常な猛暑日が続出しているため、ただ冷房の温度設定を変えるだけの省エネ対策では従業員の安全を守れません。
オフィスや工場の屋根に塗るだけで室温上昇を抑制できる断熱塗料であれば、これらの問題をあわせて解決できる可能性があります。快適な環境を提供すれば従業員の生産効率を上げ、冷暖房費の抑制といったメリットも期待できるでしょう。
企業が抱えるさまざまな課題を解決できる方法を検討されている場合は、弊社が販売する高機能塗料『WAKOECO® SHIELD(ワコーエコシールド)』をご検討ください。